2026-07-04から1日間の記事一覧

小説「真理の微笑 夏美編」

真理の微笑 夏美編 麻土翔 一 七月最初の土曜日の午後だった。高瀬は「じゃあ」と笑顔で車に乗って、蓼科に向かって出発した。 夏美は「気をつけて行ってきてね」と言い、高瀬の車が角を曲がるまで手を振っていた。 高瀬は翌日のお昼頃には帰ると言っていた…

小説「真理の微笑 真理子編」

六十二 トミーワープロはバージョンも重ねて、さらに売れ続けた。そして、六年後には、新宿区に新社屋を建てた。 落成式は盛大に行われた。 猛は有名な私立小学校に入学した。 その年に二人目の子どもが七月に授かった。女の子だった。絵美と名付けられた。 …