2022-01-14から1日間の記事一覧

小説「僕が、剣道ですか? 3」

三十九-2 次の日は午前七時に起きた。ききょうを抱いて下に下り、出勤前で忙しくしている親父に抱かせた。母は怪訝な顔をしていた。 朝食を済ませた親父が家を出る時、きくが玄関で「いろいろとお世話になりました」と言った。父は何のことか分からないよ…

小説「僕が、剣道ですか? 3」

三十九-1 家に戻ると、沙由理から携帯が掛かってきた。「無事、PTA会も切り抜けたようじゃない」「お母さんから聞いたのか」「ううん、ママは何も話してはくれなかったけれど、様子でわかるわ」「そうか。で、何の用だ」「何の用じゃ、ないわよ。PTA…