2024-03-22から1日間の記事一覧

小説「僕が、剣道ですか? 1」

二十八 次の日の午前中、城より使いの者が来て、大目付より鏡京介に質疑があるとの伝言が伝えられた。 鏡京介は、城に上がる支度をきくにしてもらい、伝言を伝えに来た者と一緒に登城した。 殿中に入る前に、若侍に刀を渡し、控えの間に通された。 襖が開け…

小説「僕が、剣道ですか? 1」

二十七 朝、道場に行けば、小手の次に胴、突きそして面の打ち方を教えた。そのうちに、連続技も教えるつもりだった。 一の日が来たので、僕は堤道場に行った。 たえが門の所で待っていて、「家に寄っていきますか」と言うので、「道場の稽古風景を見学させて…

小説「僕が、剣道ですか? 1」

二十六 朝餉の後、道場に行くと、前進しながらの素振りをしていた。数日の間に、皆の動作が素早くなっていた。 相川と佐々木を呼んだ。 「お前たちは掛かり稽古をしろ」 二人は掛かり稽古の意味がわからないようだったので、説明をした。元立ちといわれる者…