三十 看護師が体温と血圧を測りに来るまで眠っていた。起きても、少し頭がぼうっとしていた。看護師が出て行くとベッドに横になった。そこでまた少し眠ってしまった。 午前八時に朝食が運ばれてきて、再び起きた。 朝食をとっている時、真理子がやってきた。…
二十九 夜、ベッドに入ってもなかなか眠れなかった。昼間聞いた夏美の声が耳に残っていた。 真理子が病室に入ってこなければ、もっと夏美の声を聞いていただろう。私が話さなくても、夏美が話してくれさえすれば良かった。 明日になったら、また電話をしよう…
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