2021-04-25から1日間の記事一覧

小説「真理の微笑 真理子編」

十七 真理子は、午後三時前に家を出て、病院に行くと六階のナースステーションに行ってから、富岡の病室を訪れた。 もちろん、手指のアルコール消毒は済ませてのことだった。 椅子に座り、包帯にくるまれた富岡を見ていた。胸のあたりまで薄い毛布が掛けられ…