2023-12-25から1日間の記事一覧

小説「真理の微笑」

三十三 朝食は半分残した。 食事が済むと薬を飲んだ。看護師が膳を片付けながら、薬を飲んだか確認した。 看護師がいなくなると電話機を見た。夏美に電話がしたかった。ただ、声が聞きたかった。しかし、何を話していいのか分からなかった。 夏美は、また「…

小説「真理の微笑」

三十二 夕食を終えた。今日は土曜日だからリハビリはなかった。明日も日曜日だからない。 それよりも月曜日からの言語聴覚士との事が気になった。今は喉を痛めているが元のように話す事ができるようになるのか。そうすると声はどうなるのだろう。私は富岡で…

小説「真理の微笑」

三十一 真理子が戻ってくる前に看護師がやってきた。着替え用のパジャマを今日と明日の分の、合わせて二日分置いていった。明日が日曜だったからだ。その際、来週から言語聴覚士のところにも行く事になった事を伝えられた。どの程度話せるのか調べるのだと言…