2023-05-29から1日間の記事一覧

小説「僕が、剣道ですか? 3」

僕が、剣道ですか? 3 麻土 翔 僕は西日比谷高校の一年生。ある日、雷にうたれて過去に飛ぶ。そこで白鶴藩の家老の奥方を救い、その家老の屋敷で生活するようになる。世話係としてきくが選ばれ、きくとの間にききょうという女の子を授かる。 いろいろなこと…

小説「僕が、剣道ですか? 2」

四十 僕は大きくくしゃみをした。目を開ければ僕はベッドの上だった。 「京介、わかる」と言う母の声が聞こえた。そして、ナースコールのボタンを押した。 看護師が来て僕を診た。 「先生をお呼びしますからね」と看護師は言った。 ほどなく医師が来た。 僕…

小説「僕が、剣道ですか? 2」

三十九 次の日、堤邸に行った。 たえが門の掃き掃除をしていた。 「今日、鏡様が来られるような気がしていました。お躰の疲れはとれましたか」 「ええ、このとおり」 そう言うと、僕の手を取って指を絡ませてきた。 玄関から座敷に上がると、堤竜之介がやっ…