2023-04-24から1日間の記事一覧

小説「僕が、剣道ですか? 1」

二十七 朝、道場に行けば、小手の次に胴、突きそして面の打ち方を教えた。そのうちに、連続技も教えるつもりだった。 一の日が来たので、僕は堤道場に行った。 たえが門の所で待っていて、「家に寄っていきますか」と言うので、「道場の稽古風景を見学させて…

小説「僕が、剣道ですか? 1」

二十六 朝餉の後、道場に行くと、前進しながらの素振りをしていた。数日の間に、皆の動作が素早くなっていた。 相川と佐々木を呼んだ。 「お前たちは掛かり稽古をしろ」 二人は掛かり稽古の意味がわからないようだったので、説明をした。元立ちといわれる者…

小説「僕が、剣道ですか? 1」

二十五 相手の数は増えてきていた。 「鏡殿」と佐竹が言った。 「ご心配、無用。まだ、数が足りていません」 「そんなことを言っても、もう十人はいますぞ」 「十人は、一人と同じことです。全員を成敗しなければ、この先、やっかいごとは続くでしょう」 「…