2022-03-15から1日間の記事一覧

小説「僕が、剣道ですか? 5」

十八 次の日は、晴れた。宿賃を払うと、宿を後にした。 僕は台車を押しながら歩いた。「雨の後は、清々しいですな」と風車が言った。「そうですね」と僕は応えたが、公儀隠密に襲われなければですがね、と続けたくなったがその言葉は飲み込んだ。 きくは宿で…