2021-10-14から1日間の記事一覧

小説「僕が、剣道ですか? 2」

十八-2 僕は後ろに下がった。 斉藤頼母は中島伊右衛門を呼んだ。そして、真剣白刃取りの実技をやることを伝えた。 斉藤頼母から話を聞いた中島伊右衛門は驚いた。そして、僕の方を見た。いいのか、と言っているように見えたので、僕は頷いた。 中島伊右衛…

小説「僕が、剣道ですか? 2」

十八-1 審判である番頭の中島伊右衛門が張り上げた「鏡京介殿の負け」の声はあたりに響いた。 そして、次に響めきが起こった。意外な形で決着が付いたからだった。 僕は木刀を拾い「静かに」と叫んだ。 響めきが収まった。何が起こるのか、みんなが注視し…