2021-08-08から1日間の記事一覧

小説「僕が、剣道ですか? 1」

十九-2 その時だった。「待ってください」と言うたえの声が玄関から聞こえて来た。しかし、その声は「ああ」と言う押し倒されたような声に変わった。 間もなく、玄関を上る音がして、襖が開かれた。「客人が来ている。控えてもらおう」 堤はそう言った。「…