2020-04-26から1日間の記事一覧

小説「僕が、剣道ですか? 6」

十六 風呂に入る時間まで、僕は眠っていた。 きくから渡された浴衣を見た。御札は貼ってなかった。きくはもう幽霊は切れられたものだと信じ切っていたようだった。 風呂場では、風車は機嫌が良かった。躰を洗いながら、故郷の歌を歌っていた。「故郷はどこで…