2022-01-26から1日間の記事一覧

小説「僕が、剣道ですか? 4」

十 目付の木村彪吾は、目付らしい鋭い眼光をしていた。「今日は息子、虎之助の危ないところをお助け頂きありがとうございます」「いえいえ、番所の役人も来ていましたから、私がいなくてもなんとかなったでしょう」「その番所の役人たちも斬られたと息子から…

小説「僕が、剣道ですか? 4」

九 番所での書取りには、時間がかかった。 その間にお茶が出されただけだった。きくはききょうにミルクを飲ませた。 しばらくして、番所に先程姿を消した若侍が入ってきた。 彼は僕に「危ないところをお助け頂きありがとうございました」と言った。そして、…