2021-06-28から1日間の記事一覧

小説「真理の微笑 夏美編」

九 三月、祐一の終業式も終わり、夏美は庭で洗濯物を干していた。 そこに三十代ぐらいのハーフコートを着た男性がやって来た。 頭をちょこんと下げて名刺を差し出してきた。そこには「フリージャーナリスト 近藤昭夫」と書かれていた。 名刺を受け取ってしま…