2021-06-26から1日間の記事一覧

小説「真理の微笑 夏美編」

七 一ヶ月ほどして、また島崎と高橋はやってきた。預かっていた物を返しに来たのだった。段ボールに詰められている中身を一つ一つ確認して預かり書の受領欄にサインをすると、島崎が「何も言わないで帰るのも失礼ですから、事情だけは説明します。先月、奥さ…