2020-12-18から1日間の記事一覧

小説「真理の微笑」

五「手を離さないでよ」 祐一だった。六歳の時だった。 小学生になったら自転車の乗り方を教えてやると言っていた。でも、友達の多くはもう自転車に乗っていた。三輪車をとっくに卒業した彼には、補助輪のついた自転車は、いたく自尊心を傷つけていた事だろ…