2020-03-28から1日間の記事一覧

小説「僕が、剣道ですか? 5」

二十九 頬を叩く者がいた。 きくだった。隣に風車もいた。 足元には、斬り裂いた男が倒れていた。「あまりに帰りが遅いので、林を上がってきたのです」と風車が言った。 風車は千両箱を担いでいた。僕がそれに目をやると、「鏡殿を捜している間に盗まれては…