2020-02-04から1日間の記事一覧

小説「僕が、剣道ですか? 4」

十三 しばらくすると、木村彪吾が城から馬で屋敷に帰ってきた。 戌の刻までには、二時間ほどあった。稲荷神社がどこにあるかは知らないが、さほどの猶予はなかった。 木村彪吾が客室にやってきた。「息子がさらわれ申した。鏡殿なら、どうなされるか」と訊い…