2021-01-19から1日間の記事一覧

小説「真理の微笑」

二十九 夜、ベッドに入ってもなかなか眠れなかった。昼間聞いた夏美の声が耳に残っていた。 真理子が病室に入ってこなければ、もっと夏美の声を聞いていただろう。私が話さなくても、夏美が話してくれさえすれば良かった。 明日になったら、また電話をしよう…